受験マンガの元祖とも言われる「ドラゴン桜」
今年4月から放送されたドラマの原作として、再び注目を集めました。
マンガ「ドラゴン桜2」、そして先日のドラマにも登場した「東大合格必勝法 家庭の10カ条」は、幼児教育のプロの視点から見ても素晴らしい「才能を開花させる10カ条」です。
そこで、この10カ条を幼児から小学生の子育ての視点に置き換えて解説します。
2. 何か一つでも家事をさせること
3. 適度に運動させること
4. 毎日同じ時間に風呂に入らせること
5. 体調が悪いときは無理させず、休ませること
6. リビングはいつでも片付けておくこと
7. 勉強に口出しをしないこと
8. 夫婦仲を良くすること
9. 月に一度家族で外食すること
10. この10か条を父親と共有すること
1. 一緒に朝ご飯を食べること
食卓を囲むごはんの時間は、家族みんなでコミュニケーションが取れる数少ない時間です。
できる限り家族全員が同じ時間に食事をしましょう。
朝ごはんであれば、実現しやすいのではないでしょうか。
コミュニケーションは、全ての能力の基礎です。
幼児期は「いただきます」とあいさつから始まり、色々な問いかけをします。
小学生になると「◯◯についてどう思うか」など、自分の意見を述べること、考えることの習慣づけと実践ができます。
2. 何か一つでも家事をさせること
子どもを「王様」「王女様」にしないこと。
わが子を大切にするあまり、特別扱いをしてしまうのは危険です。
家庭という小さな社会で、自分が家族の一員=社会の一員であるという認識を小さい時期から学ばせます。
その学びに有効なのが「お手伝い」です。
子どもが3歳を迎えたら、家事(=お手伝い)をさせましょう。
お手伝いは、自己肯定感を高め、社会性を育てることにつながります。
お手伝いの「効果」と「コツ」について詳しくは教えて!先生40「お手伝いの効果とコツ」をご覧ください。
3. 適度に運動させること
幼児期から小学生は、ひとつのことだけをやっていても集中力が続きません。
特に幼児期の集中持続時間は「年齢プラス1分」と言われています。
机に向かう場合、時々運動をプラスすると、子どもは飽きることなく集中し続けることができます。
また、身体づくりは小さい時期から始めておく必要があります。
特に、乳児期の運動(ハイハイ)は、「身体」と「脳」に重要なはたらきをもたらします。
(詳しくはハイハイの重要性をご覧ください。)
4. 毎日同じ時間に風呂に入らせること
幼児・小学生は、生活リズムを整えることが大切です。
「活動する時間」と「休む時間」のメリハリを、小さい時期から習慣化させましょう。
また、睡眠は、脳と身体の成長にとってとても大切です。
睡眠にまつわる3つの習慣については、教えて!先生6「早寝早起きができない」をご覧ください。
5. 体調が悪いときは無理させず、休ませること
「今日は遠足でたくさん歩いてくたくた」など、子どもの体調は日によって違います。
熱があるといった明らかな体調不良だけでなく、いつもと調子が違う時は身体を休ませましょう。
小さい子どもは、不調をうまく伝えられないかもしれません。
親が子どもの様子をよく観察して、小さな不調のサインを見逃さないようにしましょう。
早めの対処が健全な生活リズムを回復させる近道です。
6. リビングはいつでも片付けておくこと
「リビング学習」が注目されているように、小学生までは自分の部屋にこもるのではなく、リビングで勉強した方が学習効率は上がると言われています。
幼児期も同じで、EQWELチャイルドアカデミーの英語クラスでは、リビングでのCDのかけ流しなどをオススメしています。
EQWELの卒業生インタビューでも、卒業生のお母さまが「やらせたいことがすぐ取り組めるように、リビングの子どもの手が届くところに必要なものをセッティングしていた」とお話してくださいました。
(詳しくは【EQWEL卒業生親子に聞く】オンラインインタビューを開催しましたをご覧ください)
7. 勉強に口出しをしないこと
小さい時期の学習は親のフォローが必要ですので、過度の口出しをして子どもが学ぶことをイヤにならないように心がけることが大切です。
例えば、文字の書き順を間違ったとき、
「ほら!また間違えた。違うでしょう。こうでしょう。」
などと言ってしまうと、子どもはやる気をなくします。
まずは、一人でがんばって書こうとした行為をほめて、
「今度はこんなふうに書いてみようか」
と正しい書き順を示してあげると、子どもは認めてもらえたことで自信とやる気を持つことができます。
そうすると、さらに学ぶ意欲が育ち、勉強から逃げることなく学び続けることができます。
8. 夫婦仲を良くすること
子どもは家庭の中で社会性を学びます。
夫婦のやり取りを間近で見て、コミュニケーションの取り方などを学んでいきます。
できるだけ子どもの前でケンカをしないことが理想ですが、なかなか難しいかもしれません。
もし、ケンカしてしまった場合は、「ごめんなさい」と和解するところを見せることで、人間関係の修復のしかたを示すことができます。
9. 月に一度家族で外食すること
「家族で一緒にお出かけ」は子どもにとって大きな楽しみ。
大好きな人と大好きなものを一緒に分かち合う経験は、子どもの心を豊かにします。
さらに家族で過ごす楽しい時間は、子どもの心を支える大きな柱になります。
自分にはこんな素晴らしい味方がいる
自分にはこんなすてきな居場所がある
自分はここにいていい存在なんだ
このような安心感が子どもの精神を安定させ、自己肯定感を高め、やる気を伸ばす土台となります。
10. この10か条を父親と共有すること
遠慮せず、周囲をまきこみましょう!!
家庭はみんなでつくるものです。
子育ても「母親まかせ」ではうまくいきません。
できれば兄弟姉妹・祖父母も含めて、みんなが共有している状態が望ましいのです。
このように、「東大合格必勝法 家庭の10カ条」は、東大を目指す受験生家庭のものだけではなく、子どもの才能を開花させるために、全ての人に知っていただきたい「子育ての基礎」です。
親自身が健全な状態で子どもと正面から向き合えば、子どもは過度のストレスを受けることなく、本来の力を発揮することができるのです。
「日常」の延長に、大きな「挑戦」があります。
だからこそ、「日常」をいかに丁寧に過ごすかが大切なのです。