教えて!先生172「食事中の立ち歩き」

1歳の子どもが「食事中に立ち上がってウロウロしてしまう」というお悩みはよく聞かれます。

この時期の子どもは、「座って食べ続ける」力が成長過程にあるのです。

食事中の立ち歩き

気が散ってしまうのは自然なこと

食事は1日3回、毎日繰り返されるものです。

「食事は楽しい時間にしたい」と思われる子育て中のママ・パパは多いはずです。

それなのに、子どもが食事中に立ち上がってウロウロし始めると、

「しつけができていないのかしら」
「このままで大丈夫なのかな」

などとと不安になってしまいますよね。

でも、大丈夫です!

1歳の子どもにとって、座って食事を最後まで続けることは、まだ難しいのです。
座り続けられないのは、興味関心が広がり、身体を動かしたい気持ちが強くなるためです。
気が散ってしまうのは自然なこと。

落ち着きがないわけでも、しつけができていないわけでもありません。
成長の過程で見られる自然な姿なのです。

少しずつ食事の時間が楽しくなるよう、働きかけていきましょう。
 
1歳児 食事

食事の時間は15~20分程度

1歳児の食事時間は、15~20分程度を目安に考えましょう。

立ち上がったときは、無理に座らせる必要はありません。
追いかける必要もありません。

立ち上がった時に追いかけてしまうと、
「歩けばママが追いかけて食べさせてくれる」と覚えてしまうからです。

立ち上がったら、
「ごはんはおしまいかな?」と穏やかに声をかけます。
席に戻れなければ、その時点で終了してOKです。
「ごちそうさまだね」と声をかけて、切り上げましょう。

歩き回りながら食べると、誤飲の危険もあるためオススメできません。

一方、「手づかみ」で食べようとしたら、それは許してあげてください。

「手づかみ食べ」ができるようになると、
食べさせてもらう「受け身の食事」から、自分で食べ進める「能動的な食事」へと変わっていきます。
その結果、食事に集中しやすくなるのです。

おにぎり、パン、おやき、チヂミ、フレンチトースト、人参グラッセなど、手づかみ食べしやすい食事を選ぶとよいでしょう。

教えて!先生171「まだスプーンが使えない」でお伝えしましたが、スプーンのおけいこは1歳1か月頃からが目安です。
手づかみ食べと平行して、無理のない範囲で取り入れていきましょう。

手づかみ食べ

環境づくりが大切

1歳の子どもは、好奇心が旺盛な時期です。
「食べること」に気持ちが向くよう、環境を整えてあげましょう。

  • テレビを消す
  • おもちゃを片づける
  • 大人も一緒に座って食べ、「おいしいね」と声をかける

食事の最後まで座れていなくても大丈夫です。
少しでも座れた時間を、まずは認めてあげましょう。

そうした経験の積み重ねが、

「座って食べると気持ちいい」
「ここで食べるんだ」

という安心感につながっていきます。

1歳は「座って食べる練習の時期」です。
無理に座らせるよりも、短い時間でも「座って食べる経験」を大切に重ねていきましょう。
子どもの成長を信じて、ゆったりと見守っていけるといいですね。

食事は楽しく

EQWELチャイルドアカデミーでは、レッスン終了後に保護者様へ「ワンポイントアドバイス」の時間を通して子育てのヒントになるお話をしています。
マニュアルではなく、お子さまや保護者様一人ひとりに寄り添ったアドバイスをしていますので、ご安心ください。

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