子どもが3歳を迎えたら、「お手伝い」をさせ始めましょう。
最初は嫌がるかもしれません。
初めての子育ての場合は、お手伝いのさせ方もわからないかもしれません。
お手伝いは子どもの成長にとても良い影響を与えます。
お手伝いの「効果」と「コツ」を知って、積極的にお手伝いしてくれる子に育てましょう。
お手伝いの「効果」
子どものお手伝いは、自己肯定感を高め、社会性を育てることにつながります。
子どもはお手伝いを通して「自分が必要とされる存在である」ことを実感し、「自分はここにいていいんだ」と自信を得ることができます。
その自信が、さらに人のために何かをするエネルギーになるのです。
お手伝いを繰り返すことで、子どもは自分のためだけでなく、他の人のことを考えて行動する視点を身に着けていきます。
では、子どものやる気を引き出すにはどうしたら良いのでしょうか?
子どもが自らお手伝いしたくなる「コツ」をお教えします。
コツ① 子どもに決めさせる
子どものお手伝いは、親が一方的に決めるのではなく、相談しながら子ども自身に決めさせましょう。
このような言葉の掛け方がオススメです。
親:「◯◯ちゃんに『お仕事』をお願いしたいんだけど、靴を揃えるのと、お箸を並べるの、どっちがいいかな?」
子:「靴を揃える!」
親:「そう、靴を並べてくれるのね、ありがとう。では、いつからお願いできるかな?」
子:「今から!」
親:「今からしてくれるの?ありがとう。では、お願いね。お母さん、助かるな」
お手伝いをしたら、「ありがとう」「助かったよ」などの言葉をしっかりかけることが、子どもの自己肯定感を高めるコツです。
子どもは感謝の言葉で人の役に立つ喜びを学び、人のために行動すること、人の立場になって物事を考えることを学んでいきます。
ただし、ごほうびはNGです。
お手伝いしたことにごほうびを与えると、「ごほうびをもらわないと手伝いしない子」になってしまいます。
子どもは親の感謝の言葉や喜んでいる表情で、心が満たされるのです。
コツ② 余計な口出しはしない
子どもがお手伝いをしている間、余計な口出しをせず見守りましょう。
大人にとっては簡単な作業でも、子どもが一人ですると難しいものです。
初めから完璧を求めてはいけません。
子どもなりに最善を尽くしていることを受け止め、お手伝いをしているその姿勢を認めてあげましょう。
仕上がり具合をチェックして、修正することはできるだけ控えます。
やり直しをされてしまうと、子どもは自分が受け入れられなかったと感じ、一気にやる気を失います。
さらにその後は、お手伝いを渋るようになってしまいます。
自己肯定感を下げてしまうことにもなりかねません。
たとえ子どもが並べた靴がバラバラだったとしても、
「あら、これちがうよ、こうでしょ」と並べ直すのではなく、
「◯◯ちゃん、靴を並べてくれたのね!ありがとう。きれいに並んでるね~」とほめましょう。
子どもがその場を立ち去った後で、こっそり並べ直せばよいのです。
子どもは、パパ・ママが「助かったよ」「ありがとう」と喜んでくれる姿を見るのが嬉しいのです。
感謝の言葉を伝えて、喜ばれる経験をたくさん積んでいくうちに、「これやっとくね」などと自分から率先してお手伝いをしてくれるようになります。
そんな子は、お友だちのことを考えてあげたり、周囲への気配りができたりする頼もしいお兄さん・お姉さんに成長していきます。