◯づけ子育て7「『宿題ある?』と聞く」

「◯づけ」とは
カウンセリングのエッセンスを利用して、親子関係をまるく円滑にする、新しいコミュニケーション法です。
EQWELチャイルドアカデミー5教室を運営するユニバーサルアカデミーの社長であり、ひげ先生と親しみを込めて呼ばれている田口圭二先生が編み出したものです。
(これまでの◯づけ子育てはこちら
 
学校から帰って来るや否や、カバンを放り投げて遊んでばかり。
今日も宿題があるはずなのに・・・。

そんな脳天気な子どもにイライラして、つい声を荒げてしまうお母さん。
「こら!宿題しなさい!」

よくある小言ですが、「◯づけ」ではこれもNG!

「◯づけ」では、やるべきことを決めるのは子ども自身。
親は、相づち・オウム返し・質問の「◯づけ」3セットを使って、子どもをアシストする役割に徹します。

というのも、宿題はしなければいけないものだと、子どもはきちんと理解しています。
やらなければいけないと思っているからこそ、先に他人に言われると「今やろうと思っていたのに!」とイヤな気持ちになるのです。
 
マンガを読む子ども
 
こんなときは、大人だから出来る言い換えのテクニックを使ってみましょう。
 

(黙々とマンガを読んでいる子どもに、さりげなく声をかける)

親「そのマンガ、面白そうだねー。あ、そういえば今日は宿題あるの?」
子「宿題?うん。あるよ」
親「そうなんだ。宿題あるんだー」
子「まぁねぇ。これ読んだらやるよ」
親「さすがだね!」

 
「宿題しなさい!」という命令を「宿題あるの?」という質問に変えることで、会話が一方的ではなく双方向になります。
また、親の質問に導かれるようにして、子どもが自分で「宿題をやる」と宣言しています。
命令されるよりも、ずっと気分よく宿題が出来そうですよね?

ちなみに、他にもこのような言い換えが出来ます。
 

■片づけなさい!
「お部屋がにぎやかになったね。楽しいけれど、このままだとご飯が並べられないや。どうしたらいいかな?」

■早くしなさい!
「丁寧に準備をしているんだね。時計の長い針が6に来たらお出かけしようと思うんだけど、いいかな?」

 
上手なアプローチで、さりげなく子どもを動かすパパ・ママを目指したいですね。

 
家族でドライブ
 

「どうしたらいいと思う?」と聞く

天使のようにかわいい子どもたちですが、一度ぐずり始めるとモンスターに豹変してしまうことがあります。
イヤイヤモード全開で、慰めても叱っても効果なし・・・。

何を言っても聞き入れてくれない状態が続くと、親としては周りの目も気になるし、大きな声で一喝してしまうこともあるかもしれません。

こんなとき親のストレスはピークに達しているのかもしれませんが、子育ては感情的になった途端に上手くいかなくなります。
まずは深呼吸をして、リラックスしましょう。

ぐずっているとき、子どもは無理やりわがままを通そうとしています。
その子どもに怒鳴ってしまうのは、親もまた、無理やり言うことを聞かせようとしている状態と言えるでしょう。
これはいけませんよね。

逆に、子どものわがままをそのまま受け入れてしまうのもNGです。
「ぐずればわがままを聞いてくれる」と覚えてしまいます。

子どもがぐずり出したらお腹に力を入れて覚悟を決めましょう。
そして、以前お伝えした「コトバとココロを一致させる」ことに集中し、愛情を込めながらも、毅然とした態度で子どもとしっかり向き合います。

(詳しくは◯づけ子育て4「理想はココロ=コトバ」をご覧ください)
 

(ご飯の時間にふざけてばかりいる子どもに対して)

親「ご飯は食べないの?」
子「食べなーい」
親「そう。もう食べないの。じゃあ、片づけるけどいい?」
子「だめ!」
親「だめなの?じゃあ、今食べましょう」
子「・・・」(食べずに遊んでいる)
親「遊ぶのはごちそうさまをしてからよ。食べるなら今食べる、食べないなら片付けます。どうしたらいいと思う?」
子「・・・今は食べない」
親「そっか。今食べないんだ。だったら片づけるよ。いいの?」
子「いい」
親「じゃあ、片づけるね」(片づける)

 
肝心なのは、最後の「いい」という判断を子ども自身にさせることです。

また、もし後で食べたがっても、よほどのことがない限り出してはいけません。
そうすれば、その場しのぎのわがままが通用しないことが伝わり、自分の感情をコントロール出来る子に育っていくでしょう。

 
家族でごはん

 

今日の◯づけポイント
  • 命令→質問にすれば、子どもが自ら動く
  • しつけるときはブレない態度で接する

 
次回は、自分の信じた道を進む子どもになるテクニックをお教えします!