2歳〜3歳頃になると自我が芽生えて、周りのお友だちと積極的に関わろうとし始めます。
そんな時に起こってしまうのが、幼稚園や保育園でお友だちを叩いてしまうというトラブルです。
叩いてしまった後の対処法については、以前のブログでお伝えしました。
教えて!先生4「お友だちを叩いてしまった!」1歳・2歳編
教えて!先生8「お友だちを叩いてしまった!」3歳編
今回は、2〜3歳の子どもがお友だちを叩いてしまう「理由」とその「改善方法」についてお伝えします!
「叩く」=「全力で相手に触れている」
2~3歳の子どもにとって「叩く」=「全力で相手に触れている」場合があります。
「ねぇねぇ」とお友だちに触れたつもりが、全力でバチーンと叩いてしまったという状況です。
つまり、力加減がわかっていないのです。
相手のことがイヤという理由で叩いているわけではないので、叩いた本人は、泣き始めたお友だちを見たり、慌てる周りの大人を見たりして、パニックになります。
叩いてしまった本人は、相手が不快にならない触れ方を知らないだけなのです。
ですから、力加減を教えればトラブルを避けられるのです。
「3段階」で力加減を教える
力加減は遊びを通して「3段階」で教えましょう。
- 全力で触れる
紙風船を思いっきり叩かせます。
“全力”で叩くことをたっぷり体感させてください。
“全力”ではうまく飛ばない紙飛行機もオススメ。
「どうしたらもっと飛ぶかな?」と次の段階に誘いましょう。 - 優しく触れる
紙風船は優しくポーンと触れる方がふわりと浮いて楽しめること、紙飛行機は優しく飛ばす方が遠くまで飛ぶことを体験させましょう。 - そっと触れる
指1本で紙風船を「ちょん」と触れさせます。
1本ずつ指を増やして、手のひらでもそっと触れられるよう誘導していきます。
強弱は、「げんきいっぱい」「げんきちょっぴり」や「ぞうさん」「ありさん」と表現したりすると、子どもがイメージしやすくなります。
3段階の力加減の他にもハイタッチごっこ(「ぞうさんのハイタッチ」「ありさんのハイタッチ」)もオススメです。
子どもは体で力加減を覚えていくので、場に応じた触れ方ができるようになっていきます。
子どもは、お友だちとコミュニケーションをとりたがっています。
その気持ちに気づき、場に応じた接し方を学ばせてあげましょう。
そうすれば、やがてコミュニケーションの達人になって、お友だちと和気あいあい笑顔で過ごせる人気者になっていきますよ。