「何でもすぐ飽きてしまう」
「1つのおもちゃで遊び続けることがない」
「ぬりえを完成させたことがない」
このように
「何かを始めても、すぐに飽きてしまう」
「何も長続きしない」というお話を保護者様から伺います。
「飽きっぽい」「長続きしない」と言うと『短所』に見えてしまいますが、
「好奇心が旺盛」「気持ちの切り替えが早い」と言い変えると、
素晴らしい『長所』に見えてきませんか?
『短所』を『長所』として見方を変えるだけで、見守る側の親の心に余裕が生まれます。
その上で、子どもにとって大切なのは「やり抜く力を伸ばすこと」だと認識してください。
やり抜く力を身につけさせるためには、3つのポイントがあります。
ポイント① 努力をほめる
子どもはほめられることでやる気を高め、能力を伸ばしていきます。
ですから、「どうほめるか」がポイントとなるのです。
親子のある場面を取り上げてみます。
あなたならAとB、どちらのほめ方をするか選んでみてください。
「1分で迷路ができたよ!」
あなた
A. 「1分でできたの?すごいね!」
B. 「ひとりでかんばったの?すごいね!」
さあ、どちらを選びますか?
Aは「1分でできた」という能力をほめるほめ方です。
再びチャレンジした時、もし1分でできなかったら、「あ~あ、残念」と口にしてしまうかもしれません。
このような経験をした子どもは、次に迷路をする時、
「果たしてこのめいろは1分でできるだろうか?」と考えます。
もし、1分では難しそうだと予測すると、
「これ、おもしろくないからやらない」と言って、逃げるようになってしまうのです。
Bは「ひとりでできた」という努力・過程をほめるほめ方です。
このほめ方であれば、たとえ最後までできなかったとしても、「ここまでがんばれたんだね!えらいね!」とほめることができます。
ほめられたことでやる気を高め、再びチャレンジしようとします。
続けることで能力を伸ばしていくのです。
子どもをほめる時は、その努力・過程をほめましょう。
また、迷路やお絵かき、パズルなどを「上手だね」とほめることがあると思います。
これは結果をほめるほめ方です。
子どもは喜びます。
しかし、さらにやる気を出したり、次に挑戦させるために、
「ひとりでこんなに上手に描けたなんてすごいね!」
「いろんな色を使って上手に描けてるね!」など
努力・過程をほめる言葉を付け加えると良いでしょう。
ポイント② 立ち直りをサポートする
新しいことや難しいことにチャレンジしたら、失敗はつきものです。
失敗を克服することで子どもは学び、成長していくのです。
こちらもある場面を取り上げてみます。
あなたならAとB、どちらの声掛けをするか選んでみてください。
「(パズルをしていて)できない!むずかしい!」
(無理やりはめ込もうとして不機嫌に)
あなた
A. 「すぐにあきらめないでがんばって!よく考えてごらん?」
B. 「うわぁ、一人でそこまでがんばったの、すごいね!じゃあ、これはどこに置いたらいいと思う?」
さあ、どちらを選んだでしょうか?
Aは失敗を問題視した声掛けです。
子どもは「失敗してはいけない」と受け止めます。
しかし、不機嫌でパニックになった状態でいくら再チャレンジしても、うまくできることはなく、やる気を失うばかりです。
Bは努力・過程をほめた後、失敗をサポートしています。
「お母さんもお手伝いしてみてもいいかな?」と一緒に続きをして、完成させることができればOKです。
子どもは達成感を得られます。
「よく最後までがんばったね」とさらに努力・過程をほめて、次への挑戦を促します。
自分や他人を傷つけたり、誰かに大きな迷惑をかけない程度であれば、
失敗を問題視したり、失敗しないように先回りしたりせず、失敗後に立ち直るサポートをしてあげてください。
ポイント③ 親もやり抜く
子どもは親の「言うこと」は聞ききませんが、親の「したこと」はマネをします。
子どもに自主的に学んでほしければ、親も自主的に何かを学び始め、続ける姿を見せましょう。
資格を取るなど、自分自身の学びでも良いですし、
子どもと一緒に英語などを学び直すのも良いでしょう。
EQWELチャイルドアカデミーの幼児クラスのレッスンは「親子参加型」です。
子どもががんばる姿を見ていただき、子ども一人ではできないところは、お父さん・お母さんに少しお手伝いをしていただきます。
また、親も一緒に取り組む姿を子どもに見せることで、やり抜く姿勢をマネしてもらう目的もあるのです。
子どもは、学びたい意欲にあふれています。
「飽きっぽい」のがその証拠。
好奇心に満ちあふれているのです。
取り組み方のコツを知り、ポイントを押さえた接し方をすることで、子どものやり抜く力はぐんぐん伸びますよ!