おもちゃの独り占めをしていたり、
ブランコの順番を守らないのを見ると、
この子は幼稚園(保育園)でうまくやっていけているのかしら?と心配になりますよね。
『おもちゃで遊べない子が悲しい思いをしている』
『順番を抜かれた子が怒っている』
このような相手の気持ちがわからないために、子どもはわがままに見える行動をとってしまうのです。
では、思いやりの心を育てるにはどうしたらよいのでしょうか?
共感力を育む
相手の気持ちを考えられるようになる力(共感力)は、4歳以降、少しずつ備わってくると言われています。
共感力を育むには「絵本の読み聞かせ」や「ごっこ遊び」がオススメです。
絵本の読み聞かせをしている時、子どもは主人公と同じ気持ちになります。
途中で「今どんな気持ちなんだろう?」「どうして悲しいのかな?」などと語りかけて親子で話し合うと、より主人公の気持ちがわかるようになります。
人には喜怒哀楽、色々な感情があることに気づくことができるのです。
ごっこ遊びでは、お店の人や家族、動物になりきって遊ぶことで、第三者の気持ちや感じ方を想像します。
他人の気持ちは自分とは違うことを体験するのです。
想像力を育む
思いやりの心を育てるには、共感力と同時に「想像力」も重要なポイントです。
想像力が育まれると、様々な視点から物事をとらえることができるようになるからです。
想像力を育むには「お絵かき」や「積み木・ブロック遊び」がオススメです。
お絵かきは、様々な画材を使って自由に表現する力が身につきます。
積み木やブロック遊びでは、作りたい形(=のぞましい姿)をイメージし、上下左右、様々な角度から観察・創造する力を伸ばします。
頭の中で自由自在に、様々なことを想像する力が育まれるのです。
そして、「共感力」と「想像力」を身につけた子どもは、自分勝手な行動をした時、相手が必ずしも自分と同じ気持ちではないことに気づけるようになります。
冒頭のおもちゃがゆずれない、ブランコの順番が守れないお子さんは、わがままなのではありません。
まだ「共感力」と「想像力」が身についていないだけなのです。
日々の遊びの中で「共感力」「想像力」を育んでいきましょう。
想像の中で体験する
脳は「実際の経験」と「想像上の経験」を区別できません。
このことを利用して、想像の中で様々な体験をさせます。
問題行動の場面を想像させ、どうすれば良いのかまでを想像の中で体験させるのです。
例えば「おもちゃを独り占めしてしまった」場面。
親「もし、お友だちにおもちゃどうぞって言えたらどうなるかな?」
子「一緒に遊べる!」
親「一緒に遊べるよね。一緒に遊べたらどんな気持ちになるかな?」
子「楽しい!」
親「そうだよね。お友だちと一緒におもちゃで遊べたら楽しいよね」
これで子どもの脳に「一緒に遊べて楽しい」というプラスの感情がインプットされました。
その後、実際に同じようなシーンに出会うと、
お友だちにおもちゃをゆずると「一緒に遊べて楽しい」というプラスの感情を思い出します。
そうすると、お友だちと上手に遊べるようになるのです。
日々の遊びの中で、共感・想像・体験することで、思いやりの心が育まれていきます。
思いやりがある子どものまわりには、お友だちがいっぱい集まります。
きっと、楽しい幼稚園・保育園生活が送れるようになりますよ♪