「他の子はみんなできるのに、うちの子だけできない」
子どもが公園で遊んでいる時やママ友から話を聞いた時、
「うちの子だけできていない」と感じたことはありませんか?
良くないこととはわかっていても、つい、他の子どもと比べてしまう・・・。
そんな時、どうしたら良いのでしょうか。
正しく比べる
比べることは、悪いことではありません。
ただし、他の子と比べるのは、今すぐやめてください。
生まれ月・体格・性別・家庭環境など、子どもによって背景が違うのに、同じペースで成長するはずがありません。
よその子ができるのに、わが子がまだできないことは、どうしても目についてしまいますが、それを比べたところで意味はないのです。
その代わり、わが子の「過去」と「現在」はしっかり比較してください。
なぜなら、そこには必ず「成長の跡」があるからです。
半年前、一ヶ月前を振り返ると
「あ、いつのまにかできるようになっている」と気づくことができます。
正しい比べ方が分かると、わが子とよその子の成長の差に心が揺さぶられることが減り、余裕ができます。
心に余裕ができると、わが子の成長に気づきやすくなるのです。
「できた」は100%でなくてもOK
最初から完璧を求めるのは、子どもにとって酷なことです。
10%、50%、70%でもできた部分があれば、まずはそれでOKです。
例えば、「お箸の使いかた」なら・・・
お箸を手に持てれば、10%できた!
お箸で物をつかもうとすれば、50%できた!
つかみやすい物をお箸で食べられれば、70%できた!
100%完璧でなくてもいいんです。
「ここまでできるようになったね」とできたことを具体的にほめてください。
「まだできないこと」「うちの子だけできないこと」が、
「今はまだできないこと」「いずれそのうちできるであろうこと」「もしかしたら明日はできちゃうかもしれないこと」として、楽しみに待てるようになります。
子どもは何度も挑戦しながら、成功への階段を少しずつ上っています。
「できた」と認めてあげられるシーンが増えると、小さな成長を見逃さなくなり、子どもを肯定的に見ることができるようになるのです。
無理な練習はさせない
ただし、できないことを無理に練習させるのは、子どものやる気・興味をそいでしまうので逆効果です。
くれぐれも「特訓」をしてしまわないように注意してください。
一見、関係がないことでも、成長の一つ一つのステップである可能性があります。
無理に練習させることは、そのステップを無視して飛び越えさせてしまうことになります。
例えば「おすわり」は、ハイハイで体幹を鍛えることで安定して座れるようになります。
ハイハイ遊びをたくさんさせてください。
字をきれいに書かせたいなら、ひたすら字を書かせるのはNGです。
折り紙や粘土、紙飛行機とばしなど、指先を刺激する遊びをさせたり、
お手紙のやり取りをして、字を書く楽しさを教えたり、
濃い鉛筆に替えてみたりと、いろいろな角度からアプローチします。
子どもには各々の成長過程があり、たとえ兄弟姉妹でも、そのペースは違うことを頭に置いて接しましょう。
失敗は、子どもの心に傷となって残ってしまいます。
「一人でできたね」
「集中してがんばったね」
「お母さんと一緒に楽しくできたね」
「この前よりも早くなったね」
など、その状況に応じた声かけで、子どもは成長のステップを上っていくことができるのです。
プラスの部分に注目すれば、我が子の成長に気づくことができます。
1ヶ月前と比べて全く成長していないなんてことはないはずです。
子どもは毎日、少しずつ成長しています。
だから、心配しなくても大丈夫ですよ。