◯づけ子育て15「質問力を鍛えよう」

「◯づけ」とは
カウンセリングのエッセンスを利用して、親子関係をまるく円滑にする、新しいコミュニケーション法です。
EQWELチャイルドアカデミー5教室を運営するユニバーサルアカデミーの社長であり、ひげ先生と親しみを込めて呼ばれている田口圭二先生が編み出したものです。
(これまでの◯づけ子育てはこちら

私たちは、無意識のうちにたくさんの省略をしながら会話をしています。

例えば、“転んでケガをした”という話をするときに、その日の天候や前日に起きた出来事まで話す人はあまりいないですよね?
テーマとの関係の薄い部分を省略するからこそ、テンポよく、分かりやすい話ができます。

ただそれが行き過ぎると、連想ゲームのように事実からどんどん離れていってしまうことがあります。

子どもとの会話の中で「ん?」と疑問に思うようなことがあったら、事実を把握するために、出来るだけ具体的なことを聞き出しましょう。

そこで役に立つのが、「質問力」です。

子どもへの質問は「5W1H」を意識しながら行います。
聞いたことがある人も多いと思いますが、「誰が、何を、いつ、どこで、なぜ、どのように」の意味で、文章を簡潔にまとめるためのパターンです。
これを意識すると、ことのあらましがだいたい掴めます。

親「おかえり!今日は何か変わったことがあった?」
子「先生に怒られた・・・」
親「あら、先生に怒られたの。いつ?」
子「さっき。家に帰る前に職員室に呼ばれた」
親「そっかぁ。またどうして?」
子「掃除のときに友達とふざけていたから」
親「なるほど。ふざけていたのね。で、なんて言われたの?」
子「掃除をちゃんとやりなさい、いつもふざけているでしょって。いつもじゃないのに・・・」
親「そっかぁ・・・。いつもって言われたんだ。どんな気持ちになった?」
子「悔しい・・・」
親「そうだよね。どうしたらスッキリするかな?」
子「・・・いつもはちゃんとやってるって、先生が分かってくれたらスッキリする」
親「そうだね、そしたらスッキリするね。じゃあ、先生に分かってもらうにはどうしたらいいと思う?」
(以下「◯づけ」の会話が続く)

まず、「5W1H」で子どもが置かれている状況を把握しましょう。
次に、子ども自身が問題解決の方法に気づくような質問をしてあげてください。

この例で言うと、「どうしたらスッキリするかな?」という質問ですね。

いつもと角度が違う問いかけをすると、子どもが発想を転換して新しいことを考えるようになります。
思考力を伸ばすチャンスです!

質問は笑顔で、「詰問」にならないようにすることがポイントです。
 
質問力
 

頼むと子どもは成長する

「買い物してガソリン入れて、お姉ちゃんを習い事に送っていって・・・」
猫の手も借りたいほど忙しいときに限って、下の子の具合が悪くなる・・・。

そんな大ピンチという状況のとき、手伝いに来てくれる人がいればいいですが、そうはいかない場合がほとんどでしょう。
お母さんはてんてこ舞いです。
そんなとき、つい強い口調になってしまうこともあるのではないでしょうか?

「お姉ちゃん、早く片付けなさい!」
「何度言ったら分かるの!テレビ消して!」

すべてを一身に背負って奮闘するお母さんの気持ちを想像すると、余裕がなくなるのも仕方がないですよね。

そんなときは、発想を転換してみましょう!
猫の手ならぬ、子どもの手を借りてしまえばいいのです。

親「◯◯ちゃんを病院に連れていかないといけないんだけど、今、手が離せないの。ママのお財布と携帯電話を取ってくれる?」
子「うん、いいよ」
親「ありがとう!あと、テレビを消して、お部屋のお片付けしてくれるかな?」
子「うん。分かった!」
親「ありがとう!お姉ちゃんがいてくれて本当に助かった」

困ったときは一人で解決しようとせずに、子どもの力をどんどん借りましょう。
子どもは、愛するお母さん・お父さんが必死に奮闘している姿を見ると、「大変そうだな」「力になりたいな」などと思うものです。

そんなお母さん・お父さんに助けを求められるなんて、願ったり叶ったり。
一人前として認められたと感じて、誇らしい気持ちになります。
また、もっと期待に応えられるようになりたいという向上心が育ちます。

そして、子どもに手伝ってもらったときに一番大切なのは、感謝の気持ちを込めてお礼を言うことです。
例文のように、手伝ってくれてどれだけ助かったかをしっかりと伝えてあげましょう。

ちなみに、大変なときは子どもだけでなく、ご家族やご近所の人など、「手伝うよ」と言ってくれる人の力をどんどん借りてください。

一人で抱え込んで人知れずストレスを溜め込むと、それを子どもにぶつけるようになります。
甘え上手は子育て上手ですよ!

子どもに頼る
 

今日の◯づけポイント
  • 「5W1H」で状況を把握し、問題解決に気づくような質問を。
  • 実は子どもはお手伝いが大好き。一人前として認められ、誇らしい気持ちに。

私たちEQWELチャイルドアカデミーは、子育てに向き合うみなさまを全力でサポートしています。
まずは、お気軽に無料体験レッスンにお越しください!

 
次回は、遊びの中で学ばせる方法についてお伝えします。