「遊び」も「勉強」も子どもにとって大切なことだとわかってはいるものの、
どちらも十分に時間を取るのは大変です。
特に小学生になると、学校行事や習い事などで忙しくなり、どんどん時間が足りなくなります。
親が焦っていても、肝心の本人はゲームをしたり、テレビを観たりと、なかなか机に向かってくれません。
さあ、「遊び」と「勉強」は、どうやって両立させれば良いのでしょうか?
子ども自身でスケジュールを決める
朝起きてから夜寝るまでのスケジュールを、子ども自身に作ってもらいましょう。
手順は以下の通りです。
- 家を出る時刻、帰宅時刻、夕食、お風呂、寝る時刻などのある程度決まったスケジュールを付箋に書き込む
- 次にやりたいこと(ゲーム、テレビ、YouTube、ボーっとするなど)と、やるべきこと(宿題、その他の勉強、手伝いなど)を所要時間も含めて一項目ずつ付箋に書き出す
- 付箋を並び変えてスケジュール化する
- 親子でいつでも確認できる場所に貼る
スケジュールのポイントは「メリハリ」です。
「やりたいこと」と「やるべきこと」がバランスよく入っていると、生活のリズムが整いやすくなります。
タイマーやアラームなどを使うのもオススメです。
このスケジュールに沿って過ごし、遊びも勉強もがんばっている姿を子どもにイメージしてもらいましょう。
まずは『1週間』実行
まずは1週間、子どもに自分で決めたスケジュール通りに行動してもらいます。
親は、できるだけ口出しをせずに見守ります。
遊びに夢中になって、勉強の時間になってしまった時は、
「◯◯ちゃん・・・」と声をかけ、時計を指さすくらいにとどめます。
「ほら~、もう時間過ぎてるじゃないの!!」
「せっかく決めたのに」
「決めてもやらなきゃ一緒だね」
「なんでできないの?」
「やっぱり三日坊主だったね」
スケジュールが守れなくても、怒ったり、否定したり、できないと決めつけるような言い方をしてはいけません。
親子で1週間の『振り返り』
スケジュールを実行し始めて1週間経ったら、親子で振り返りをしましょう。
問題点だけでなく、良かった点とその理由、改善点などもあげていきます。
- うまくできたところについて
どこがうまくいったか、なぜうまくいったか - うまくできなかったところについて
どこがうまくできなかったか、なぜうまくできなかったか、本当はどうしたかったか - どうしたらうまくできそうか(時間を短くする、順番をかえるなど)
微調整が必要なところは、付箋を貼り変えましょう。
そして、また微調整したスケジュールで次の1週間を実行してもらいます。
親は、進捗状況を見守るだけです。
「時間には限りがある」ということ、「限りある時間は大切に使わなくてはいけないこと」を子ども自身が実感できるようにフォローしてあげましょう。
上級編:なりたい自分をイメージする
ここからは上級編です。
子どもにイメージ力が備わっていれば、こんな視点でスケジュールを作ってみましょう。
「半年後」
「1年後」
「大人になったら」
このようなポイントで、どんな自分になりたいかを子どもにイメージさせてみてください。
「算数が得意になる」
「◯◯の仕事をする」
「◯◯できる人になる」など。
「なりたい自分」のイメージができたら、そのためにどんなことをしたら良いかを子どもに考えさせます。
作家になりたいなら・・・
漢字をたくさん読めたり書けたりすると良い
本をたくさん読むと良い
人の気持ちを理解できると良い
友だちと会話が楽しくできると良い
友だちとたくさん遊ぶと良い
算数が得意になりたいなら・・・
計算問題を毎日◯問すると良い
今度のテストで◯点をとると良い
これらをどう、1週間のスケジュールに組み込めば良いかを親子で話し合います。
EQWELチャイルドアカデミーの小学生コースのレッスンでは、「強くイメージしたことは実現する」ということを教えています。
「なりたい自分」になるためのイメージトレーニングについて話をします。
「憧れの人」になりきって、自分が成功した姿を具体的にイメージしてもらいます。
「やらなければならないこと」だけでなく、
「やりたいこと」にもきちんと時間を使って良いことを理解すると、
子どもは、自分なりの時間の使い方を工夫し始めます。
時間管理は、自己コントロールの一つ。
子どもの意志を尊重し、子どもが自ら立てたタイムスケジュールを親がフォローすることで、親子で一緒に遊びと勉強の両立を実現させることができるのです。