前回は、「食事に時間がかかる」「食べる量が少ない」「好き嫌いが多い」など、子どもの食事に関するお悩みについてお話ししました。
>>教えて!先生34「食事をちゃんとしてくれません」
小学校入学が近づいてくると、「食事のマナー」についても気になり始めます。
給食では箸を使うので、食事中にうるさく言っても、なかなか正そうとせず、苦労していませんか?
そこで今回は、「お箸の持ち方のトレーニング方法」についてお教えします。
お箸は何歳から?
EQWELチャイルドアカデミーの「幼児コース」では、2~3歳クラスのレッスンの中で、お箸のトレーニングをします。
まだ上手に使えない時期ですが、楽しく練習することで、半年後には上手に使えるようになります。
「楽しく」「ほめながら」がトレーニングの基本であり、最大のコツです。
意外かもしれませんが、食事中はトレーニングをしてはいけません。
本来、食事は楽しくするものです。
「食事=お箸のトレーニング」になると、食事自体を嫌がるようになりかねません。
始めの数分だけでも箸が使えれば、それでよしとしましょう。
大人が思う以上に、子どもにとってお箸を使うことは体力を消耗します。
指先が疲れてくると集中力もとぎれ、ボロボロこぼしてしまいます。
うまく口に運べなくなったら、そのあとはスプーンやフォークに切り替えてください。
「今日はお箸をここまでがんばれたね」と声をかけましょう。
お箸でチャレンジできた時間が長くなると、子どものモチベーションが上がります。
ゲーム感覚でトレーニング
お箸の持ち方トレーニングは、ゲーム感覚で遊びの中に取り入れます。
まずは、子どもの手に合ったお箸を準備しましょう。
親指と人差し指を大きく開き、開いた長さの1.5倍の長さが手に合うお箸の長さです。
材質は、木がすべりにくくて良いでしょう。
用意するものは、お箸とお皿2枚。
そして、箸でつまむモノを準備します。
滑りにくく大きめで、つかみやすいモノから始めて、少しずつ小さくてつかみにくいモノへと難易度を上げていきます。
小さく切ったスポンジ→マカロニ→大豆→小豆といったように。
左のお皿から右のお皿へ、何秒で運べるかチャレンジしてみましょう。
タイムを更新したり、ほめたりするうちに、子どものやる気がどんどん出てきます。
お箸がうまく使えないのは、指先がうまく使えていない可能性があります。
お箸以外の指先トレーニングをすることで、上達する場合もあります。
紙飛行機は、持ち方がお箸の持ち方やえんぴつの持ち方にもつながります。
折り紙、タオルやハンカチたたみ、あやとり、粘土遊び、はさみでの工作、ボール投げ、じゃんけん、てあそびうたなど、指先を使う遊びを積極的に取り入れましょう。
お箸のマナーについて
特に小学校入学前には、お箸のマナーについても学ぶと良いでしょう。
「よせばし」や「わたしばし」なども教えて、日本独特の文化と教えると興味が深まるかもしれません。
子ども自身が「上手にお箸を使おう」とした時が、ほめるポイントです。
すぐに上手にならなくても、ゲーム感覚で少しずつ成功体験を積み重ねていくと、「いつのまにかお箸で完食できた!」という日が必ず来ます。
気長に楽しく、ゲーム感覚でトレーニングを続けましょう。