◯づけ子育て14「『一緒だね!』でその気にさせる」

「◯づけ」とは
カウンセリングのエッセンスを利用して、親子関係をまるく円滑にする、新しいコミュニケーション法です。
EQWELチャイルドアカデミー5教室を運営するユニバーサルアカデミーの社長であり、ひげ先生と親しみを込めて呼ばれている田口圭二先生が編み出したものです。
(これまでの◯づけ子育てはこちら

少し難しい算数の宿題が出たとき、お子さんはどのような反応をしますか?

算数が好きな子なら、前向きに取り組むかもしれません。
逆に苦手な子はなかなか取りかかれないでしょう。

大人でも苦手なことに取り組むのはイヤなものです。
やらなければいけないと分かっているけど、なんとなく先延ばししてしまうのは、
「よし、やるぞ!」と自分で気合を入れるタイミングを待っているんですよね。

そのように「気持ち待ち」をしている時に、
「早くしなさい!」と誰かにチャチャを入れられたら、げんなりしてしまいます。

イヤだけどやらなければいけないことをやるときには、自分をやる気モードにするための、ちょっとしたコツが必要です。

そんな「やる気モード」になるコツは、子どもが好きなことをやっているときに、さりげなく気づかせるのがポイントです。

例えば、サッカーが好きな子なら、試合で活躍して上機嫌な帰り道に、「◯づけ」を利用したこんな会話をするといいでしょう。

親「今日のゴール、すごかったね!」
子「でしょ。コーチにも褒められたよ」
親「へえ!褒められたんだ。やったね!」
子「うん。いっぱい練習したからね」
親「そうだよね。いっぱい練習していたもんね。やっぱり練習って大事だね」
子「うん!そうだね、練習は大事だね!」
親「じゃあ、もしも練習しないでサッカーしたらどうなるかな?」
子「多分、上手にならないから楽しくないと思うよ」
親「うんうん、そうだよね。あ、それって算数も同じじゃない?練習して解けるようになったら楽しくなるかもね!」
子「あっ、そっか!じゃあ、もっと練習してみよっかな」

「もしも」で聞くと、子どもは答えやすくなります。

ココロが前向きなときに、苦手なことでも練習して克服すれば好きになるということを子ども自身に気づかせてあげましょう。
自分で自分をやる気にさせられる、向上心のある子に育っていきます。
 
算数の勉強
 

得意なことには難しい質問を

好きなことや得意なことについて話をするとき、子どもの目はキラキラと輝いて、とてもいい顔をします。
小さくても自分なりの考えがあって、それを聞いてほしいんですね。
そんなときは「◯づけ」を生かして、熱心に話を聞いてあげましょう。

ときには、ちょっと難しい質問をするのもアリです。
好きなことや得意なことなら、悩んだり考えたりする時間も楽しいものですから、思考力、自主性、表現力を磨くキッカケになります。

親「◯◯ちゃんは、絵を描くのが上手ね!」
子「絵を描くのは大好き。大きくなったらマンガ家になるんだ」
親「そうなの。マンガ家になるの。楽しそうだね」
子「おもしろいマンガ描くんだ」
親「へえ。いいね。おもしろいマンガってどんなマンガ?」
子「あのね、ネコが主人公で、いろんな動物が出てきて・・・(マンガの内容を得意そうに話す)」
親「おもしろそう!そのマンガのタイトルはなんていうの?」
子「・・・分かんない」
親「分からない?じゃあ、アイデアが出たら教えてね」
子「(しばらく考えて)あっ、考えた!『ネコ5匹の物語!』」
親「あら、『ネコ5匹の物語』っていうの。いい名前だね。それじゃあ、◯◯ちゃんはなんのためにそのマンガを描くの?」
子「・・・分かんない。難しい」
親「難しい?じゃあ、分かったらまた教えてね」
子「(またしばらく考える)分かったよ!あのね、読んでくれる人に、マンガってこんなにおもしろいんだよって伝えるため!」

お母さんの難しい質問によって、子どもの柔らかい脳がフル活動!
答えを出すまで時間がかかる場合もありますが、そのうち、親がびっくりするような答えを出すようになります。

焦らせたり、お母さんが代わりに答えを出したりせずに、子どもの答えを気長に待ちましょう。
じっくりと考えるココロとアタマが育ちます。

親子でお絵かき
 

今日の◯づけポイント
  • 「もしも」で聞くと子どもは答えやすくなる
  • 子ども自身が答えを出すまでじっと待つ

私たちEQWELチャイルドアカデミーは、子育てに向き合うみなさまを全力でサポートしています。
まずは、お気軽に無料体験レッスンにお越しください!

 
次回は、子どもと会話を広げる方法についてお伝えします。