カウンセリングのエッセンスを利用して、親子関係をまるく円滑にする、新しいコミュニケーション法です。
EQWELチャイルドアカデミー5教室を運営するユニバーサルアカデミーの社長であり、ひげ先生と親しみを込めて呼ばれている田口圭二先生が編み出したものです。
(これまでの◯づけ子育てはこちら)
公園デビューをして子ども同士で遊ぶようになると、つい自分の子を他の子と比べてしまいがちです。
単に参考にするレベルならいいのですが、だんだん度が過ぎてくると考えものです。
「他の子よりもちょっと身体が小さいけど、まさか病気だったりして・・・」
このように、些細なことが気になってきたら要注意です!
子どもの成長速度には違いがあります。
身体が大きい子は力が強いかもしれませんが、小柄な子は俊敏なことが多いもの。
すべてが個性。
違いがあって当然です。
他の子と比較して足りないところを探すよりも、我が子の魅力をたくさん発見してください。
そして、長所を見つけたらたくさん褒めてあげましょう。
子どもはお母さんお父さんに、褒められたり認められたりすると、とても誇らしい気持ちになります。
そのような経験を重ねることにより、無条件で「自分を価値のある人間だと思える力=自己肯定力」を身につけていきます。
自己肯定力は、いい人間関係を築くためにも、社会で成功するためにも、とても大切な力です。
親「そうなんだ。もっと大きく書きなさいって言われたんだ。●●ちゃんは自分ではどう思うの?自分でも小さいかなって思う?」
子「う〜ん・・・分かんない」
親「そうかぁ、じゃあ、お母さんと一緒に見てみようか!」
子「はい。これ」
親「どれどれ?おぉ〜。いいね!上手く書けているね。どれが小さいかな?」
子「全部?」
親「小さくてかわいいね。小さいけど全部合ってるから◯だね!◯がいっぱいだね!それから、この中で大きい字はどれかな?」
子「えっと、これとこれは大きい」
親「そうねぇ。これとこれは大きいから花マルだね!◯と花マルでいっぱいだね」
どんな小さなことでも出来たこと、いいところを見つけて褒めてあげましょう。
子どもはもっと褒められたいと頑張るようになります。
「◯づけ」では、こどものありのままを認め、「◯」とします。
さらに、子どもが何か出来たり、いいところがあったりするときは、「花マル」をつけてあげる気持ちで大いに褒めてあげましょう。
特に、引っ込み思案な子は何度も繰り返して褒めることで少しずつ自身がついていきます。
気長にコツコツ褒めていきましょう。
「でも」「だって」「だけど」はNGワード
親子のふとした会話の中で、子どもが「ん?」と引っかかるようなことを言うことはよくあります。
そんなとき、
「でもね、それって・・・」
「えー!だって・・・」
「だけど、そうは言ってもねぇ・・・」
などと、気づいたら言ってしまっていることはありませんか?
「でも」「だって」「だけど」といった接続詞は、一般的に前の人の意見を否定して自分の意見を言うときに使われるもの。
使われた側はあまり気持ちがいいものではありません。
さらに厄介なのは、特に否定するつもりもなく口癖のように使っている人がいることです。
考えるより先に、このような接続詞が「無意識の反応」として口から出てしまうのであれば、今すぐに止める努力をしていきましょう。
大人同士でも、この無意識の反応にイラッとすることがあると思いますが、純粋な子どもの場合は、人知れずショックを受けていることがあります。
無意識だからこそ、直すのはカンタンではないかもしれませんが、「大人は出来るだけジャッジしない」という「◯づけ」のルールを思い出して、子どもと会話する前には常にココロの中でひと呼吸おくことを意識しましょう。
例えばこんなシーン。
親「・・・(ひと呼吸おく)そっかぁ。学校へ行きたくないのか。何かあったの?」
子「あのね・・・友達とケンカしちゃったんだ」
親「そっかぁ、ケンカしちゃったのね」
子「うん。仲直りしてないから行きたくない」
親「そっか。仲直りしてないから行きたくないのね」
子「うん」
こどもに突然「学校へ行きたくない」と言われたら、ドキッとしてつい何か口走ってしまうかもしれません。
「ズル休みはダメよ」とか「いじめられているの?」とか「わがまま言わないで」とか・・・。
慌てて親の意見を言ってしまう前に、学校へ行きたくない理由を聞いてあげましょう。
ひと呼吸おくことで、子どもは何も言わずに親が自分の思いを受けとめてくれたと思い、ココロを開くキッカケにつながります。
片や親は余計な一言を言わずに済むようになります。
特に、忙しいとき、イライラしているときは、お母さんお父さんも自分を見失ってしまいがち。
ひと呼吸おいて冷静になることを心がけましょう。
- 他の子と比較するより、我が子の魅力をたくさん発見して、たくさん褒める
- 褒められたり認められたりすることで「自己肯定力」を身につける
- 「でも」「だって」「だけど」は使わず、ひと呼吸おいて理由を聞く
次回は、ガミガミ言わなくても済む「言い換えのテクニック」をお教えします!