楽しい子育て14「ごほうび」

こんにちは。EQWEL(イクウェル)チャイルドアカデミー大牟田・荒尾教室のひげ先生こと、田口圭二です。

みなさんは、お子さまと一緒にどんな年末年始を過ごしたのでしょうか。
大掃除やお正月の準備のお手伝いをした子には、ごほうびをあげたりしましたか。

スキナーという心理学者は、動物実験を何度も繰り返しているうちに
「行動に対してごほうびが与えられると、その行動がまた起こる回数は多くなる」ということを発見しました。

実はこれ、当たり前のことなのです。
誰でもごほうびがほしいに決まっています。

それは、大人も子どもも関係ありません。
ごほうびの種類はたくさんあります。
お金、品物、メダル、賞状などなど。

その中でも、子どもが特に喜ぶのは「食べ物」ではないでしょうか。
親としても身近にあるので、与えやすいですね。

ごほうび

 
でも、子どもが食べ物よりももっともっと喜び、しかも身近に豊富にありすぎるぐらいあるものがあります。

それは、「ほめ言葉」です。

いつでも・どこでも・だれでも・かんたんにできます。
おまけに経費はタダ。
こんなすごいごほうびは、どこを捜したって見つかりません。

この不景気の時代、使っても、使っても出費はゼロ。
家計は大助かり。

効果は、食べ物の比ではありません。

「食べ物」は食べたらその時だけの満足で終わりますが、「ほめ言葉」は違います。
効果は半永久、子どもが成長して人生の支えとなって、死ぬまで心の中に残ります。

ちょっと振り返ってみましょう。
まだ自分が子どもだった時のことを。

お父さんやお母さんの一言で、どんなに自分が喜んだり、また、悲しんだりしたことか。

あなたは今、とても嬉しかった一言を、自分の子どもにたくさん言っていますか。
その悲しくなった時の一言を、自分の子どもに言っていませんか。

忘れていたら思い出してみましょう。

思い出

 
例えば、こんなシチュエーションがあったとします。
学校で算数のテストがあり、100点満点で50点を取って、帰ってお母さんに見せました。

あるお母さんはこう言います。

「なんですか、50点。
 こんな簡単な問題がわからないの?
 ここも計算ミスして。
 どうしてあなたはそんなにバカなの?」

子どもはこう返します。

「友だちも50点だったもん。
 算数は嫌い。どうせ僕はバカだもん」

当然、子どもは反撃を開始します。

別のお母さんは、こう言います。

「まあ、50点。すごいわね!
 こんな難しい問題もわかったの?
 算数って楽しそうね」

子どもはこう返します。

「そう、算数が得意になっちゃった。
 今度は60点取れたらいいなぁ」

もう説明は不要ですね。
“悪いところ”は指摘しない。
大人だって、悪いところを言われたら不愉快です。
わかっていながら、心の中では反発してしまいます。

子どもが行動するとき、その子にとって、その瞬間は100点のはずなのです。
ごほうびにほめてあげましょう。
ニッコリ笑って。

子どもだけでなく、親も心が軽くなりますよ。

ほめる