太宰府天満宮でアート散歩

学問の神様として知られる太宰府天満宮。
実は、その境内でさまざまなアート作品に出会える “ひらかれた美術館” でもあることをご存知ですか?

今回は親子でゆっくり歩きながら、物語のある作品に触れられる「境内美術館」をご紹介します。

境内ぜんぶが美術館

太宰府天満宮の御祭神である菅原道真公は、学問だけではなく、文芸や芸術の神様としても崇められてきました。

その想いを今に受け継ぐために始まったのが「太宰府天満宮アートプログラム」
境内には、アーティストが太宰府の地で感じたこと・考えたことをもとに制作した作品が点在しています。

ぜひ、総合案内所で【境内美術館アートマップ】をゲットしましょう。

「ここにも?」「あ、あっちにも!」と、親子で宝探しのように歩けるのが魅力です。

アートマップはホームページでも公開されていますので、事前にチェックしておいても良さそうですね。

心に残った「椅子」と「麒麟像」

今回、特に印象に残ったのが、境内にあるひとつの「椅子」

The Problem of History 歴史について考える

これがアート作品なのです。
タイトルは「The Problem of History 歴史について考える」

一見、普通のプラスチック製の椅子のように見えますが、実はブロンズでできているそうです。
上からプラスチックで加工を施しています。

その近くには、かつて2体あった麒麟像のうち、1体がたたずんでいました。

麒麟像

もう1体は、戦時中の金属供出で失われてしまったそうです。

もう少し戦争が長引いていたら、残る一体もなくなっていたのかもしれません。
過去の悲しい歴史を、プラスチック加工された椅子が語りかけてきます。

そう思うと、目の前の作品が、ただ “展示されているもの” ではなく、時間を生き抜いてきた存在として感じられます。

アートに触れて心を育む

境内美術館を歩いていると、「これはどうしてこうなっているんだろう?」「なんで残っているのかな?」と、自然と親子の会話が生まれます。
作品の背景には、歴史やアーティストの想いが込められています。
子どもたちは “問いながら感じる力” を育むことができるでしょう。

見る人によって感じ方が変わるアートは、こたえのない学び。
急がず、歩いて、立ち止まって、話して…。
そんな時間が、いつか子どもの心に「あのとき見たもの」として、やさしく残っていくのだと思います。

芸術の秋です。
ぜひ、親子一緒におでかけしてみてはいかがでしょうか?

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