子どもが小学校に入学すると、登下校など、行動範囲が一気に広がります。
交通事故を避けるためにも、小学校入学前に交通ルールをしっかり身につけさせておきましょう。
大人と子どもは、理解力や体格など、様々な違いがあります。
交通ルールを教える時も、子ども目線で伝える必要があります。
そこで今回は、子どもに伝わる交通ルールの教え方をお伝えします!
言葉だけでは理解できない
交通ルールを教える時は、子どもが理解できる表現で、具体的に教えることが大切です。
このように、必ず危険である理由と対処法を具体的に教えましょう。
言葉選びにも注意してください。
難しい交通用語では、子どもは理解できません。
「一時停止」→「しっかり止まって右・左を確認する」など
子どもが理解しやすい言葉に言い換えましょう。
イラストや写真で交通ルールを教えるのも効果的です。
警視庁公認交通安全情報サイトでは、子ども向けの動画や簡単なゲームで交通ルールを楽しく学べます。
ぜひ、活用してください。
身につけておきたい4つの交通ルール
子どもに必ず身につけさせておきたい交通ルールは、次の4つです。
①必ず横断歩道を渡る
少し遠くても、必ず横断歩道を渡る習慣をつけさせましょう。
ただし、横断歩道を渡る場合も安心せず、必ず右・左を見て、顔を車両の方向に向け、車が止まってくれたか確認してから渡るように伝えてください。
絶対に車の陰から道路を渡ってはいけないことも、何度も繰り返し教えましょう。
②きちんと安全を確認した上で手を挙げてから渡る
手を挙げるアクションは「ドライバーに横断の意思表示をする」大切な手段です。
とはいえ、手を挙げているから大丈夫だと安心しては逆効果。
きちんと安全を確認してから手を挙げ、車の停車を確認した上で横断するという順番をしっかりと身につけさせましょう。
③信号のある場所でも車の動きを確認してから渡る
「青信号は渡って大丈夫」と過信するのは禁物です。
交差点では青信号でも、右折・左折してくる車がいます。
信号を守らない車がいるかもしれません。
信号が青になった瞬間に走り出さないようにと、十分に言い聞かせてください。
赤信号の時は、少し後ろに下がった場所で待ち、青信号になったら車の動きを確認してから渡るように教えましょう。
④歩行者の通行すべき場所や道路の使い方を理解する
必ず「歩道」や「路側帯」を歩くこと、道路でふざけたり遊んだりしてはいけないことも伝えておきましょう。
ローラースケートやキックボード、一輪車は遊具です。
道路で使ってはいけないことも忘れずに教えましょう。
横断中の事故が最も多い
警察庁の調査によると、小学校1年生の歩行中の死者・重傷者数は、6年生の約2.9倍にもなるそうです。(調査対象:2019年〜2023年 参考:政府広報オンライン)
高学年になると、自転車乗車中の事故の割合が高くなります。
(参照:警視庁「小学生の交通人身事故発生状況(令和6年中)」)
自転車に乗る時の交通ルールも、成長とともに教えていきましょう。
また、ヘルメットを被ることも忘れずに。
小学生の歩行中の事故は、横断歩道など横断中の事故が8割弱を占め、飛び出しが最も多くなっています。
(参照:警視庁「小学生の交通人身事故発生状況(令和6年中)」)
子どもは、停まっている車が動き出すことを予測できません。
また、車の走行速度を正確に判断することもできません。
そのため、車が見えているのに「まだ大丈夫」と判断して横断してしまうのです。
子どもと大人では、視野が大きく異なります。
大人は水平方向に約150度、垂直方向に約120度の視界があるのに対して、
子どもは水平方向に約90度、垂直方向に約70度しかありません。
さらに、目線も低いので、遠くのものはあまり見えません。
そのため、大人よりも慎重に安全確認しないと、危険の発見が遅れてしまうのです。
子どもの立場で考えて、注意するポイントを伝えましょう。
また、子どもは何かに夢中になると周囲が見えなくなります。
低学年の子どもは、友だちにつられて交通ルールを破ってしまう傾向もあります。
命を守るために、交通ルールの厳守がとても大切であることをしっかりと認識させてあげましょう。
親がお手本に
子どもは素直で記憶力が良く、大人のマネをしたがります。
子どもと一緒にいる時に信号が点滅しているのに駆け足で渡ったり、横断歩道のないところを渡ったりするのはやめましょう。
子どもはそれが当たり前と思ってしまいます。
教える立場のママやパパが交通ルールを破ると説得力がなく、子どもにも伝わりません。
子どもにきちんと交通ルールを身に着けてもらうためには、まずは親自身が正しい行動を取る必要があります。
また、特に子どもといる時は、余裕を持った行動を心がけましょう。
焦りによって思わぬ交通事故にあってしまうことも少なくありません。
ぜひ、この機会に、親子で確認してください。

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