4月の入園や新学期を前に、
「わが子は集団生活の中でやっていけるだろうか?」と不安になっていませんか。
積木やおもちゃを投げる
自分で何でもしようとして手を出すと怒る
スーパーなどで走りまわる
こんなわがままや困った行動をしているのを見ると、
これから幼稚園や保育園での集団生活が始まるのに、ちゃんとついていけるのか心配になりますよね。
そこで、あと1ヶ月半で改善できる「問題行動の解決法」をお教えします!
気持ちの処理の仕方を教える
3歳くらいの子どもにとって、自分の気持ちを言葉だけで、しかも的確に伝えるのは難しいことなのです。
子どもの問題行動には、必ず理由があります。
それを言葉にして示してあげましょう。
表面的な行動に惑わされず、
「◯◯したかったんだね」
「◯◯と伝えたかったんだね」
などと、子どもの気持ちを代弁します。
大人が子どもの気持ちを汲み取って代弁することで、「伝え方」「気持ちの処理の仕方」を子どもは学ぶことができます。
具体的には、「OODAループ」で改善していくのがオススメです。
OODAループはObserve(観察)→Orient(状況判断、方向づけ)→Decide(意思決定)→Act(行動)のサイクルで問題を解決するビジネス用語ですが、子育てにも有効です。
「積み木を投げた」という問題行動を例に、改善方法をみてみましょう。
- Observe(観察)
積木で恐竜を作ろうとしたのに途中で崩れてしまったのが子どもは嫌だった。 - Orient(状況判断、方向づけ)
「積木が崩れちゃったね。嫌だったね。恐竜を作りたかったんだね」と、状況と子どもの気持ちを言語化して聞かせる。 - Decide(意思決定)
「今度はママも一緒に作っていいかな?」もしくは「お手伝いしようか?」と声をかけ、一緒に行動することを提案。 - Act(行動)
「あの積木を持ってきてもらえる?」と伝えて問題行動を修正してから、積み木に再挑戦。
再び同じ課題(積み木が崩れた)が起こったら、改善行動を提案。
この場合はニコッと笑って目を合わせて一言「崩れちゃったね」と状況を代弁し「よ~し、もういちど!」と次に意識を向けさせる。
今はうまくいかなくても、次にどうすればよいかを一緒に経験させることが重要。
このOODAループは、かなり即効性があります。
すぐに実践してみてください!
共感する経験を積む
自分の気持ちがうまくコントロールできるようになったら、次に「共感力」を高めます。
相手の立場に立って考えられるようになれば、問題行動(積み木を投げるなど)をしてはいけない理由がわかるためです。
共感力を高めるには、人物の表情がはっきり描かれている絵本の読み聞かせがオススメです。
「気持ち」と「表情」や「言葉」が正しくつながることで、子どもは自分の状況を客観的に理解できるようになります。
そうすれば、自分の「気持ち」を「言葉」で伝えるのが少しずつ上手になります。
また、相手の「しぐさ」や「言葉」から、相手の「気持ち」を理解することも少しずつ上手になるのです。
ちょっとしたコツで、共感力を高めることができますよ。
- セリフを感情的に読んだり、人物の表情をよく見せる
- 笑っているシーンで「笑っているね、悲しいのかな?嬉しいのかな?」と2択で聞いてみる
- 答えられたら「悲しいのかな?嬉しいのかな?怒っているのかな?」と選択肢を増やして聞いてみる
- 「◯◯しているね。どんな気持ちかな?」と言葉を言わせてみる
- 「どうして怒っているのかな?」「どうしてこんなことをしたのかな?」と理由を一緒に考えてみる
共感の仕方を教えているので、子どもの意見はそのまま受け止めるだけでOKです。
間違っていると感じても、訂正する必要はありません。
庭や道端の花、飼っているペットなどにも話しかけて気持ちを想像させてみましょう。
言葉を発しないものにも目を向けて、他者の存在を意識させることで、社会性を広げることにつながります。
問題行動は、共感されることで解決します。
共感力は、たくさん共感してもらうことで育まれます。
赤ちゃんの頃からおむつを替える時に「濡れたよ、気持悪いよって教えてくれたね」と声をかけるなど、たっぷりと子どもの気持ちを受け止めてあげましょう。
成長とともに子どもの行動範囲が広がり、他人との関わりが増える時が、共感力を高めるチャンスです。
子どものペースを見守りながら、相手の気持ちをちょっとだけ想像する経験を一緒に積んでいくと、いつのまにか思いやりたっぷりの心優しい子どもになりますよ。
入園前、新学期前の「今」がチャンスです。