カウンセリングのエッセンスを利用して、親子関係をまるく円滑にする、新しいコミュニケーション法です。
EQWELチャイルドアカデミー5教室を運営するユニバーサルアカデミーの社長であり、ひげ先生と親しみを込めて呼ばれている田口圭二先生が編み出したものです。
(これまでの◯づけ子育てはこちら)
人は、コミュニケーションを取るときにコトバだけではなく、ココロもやりとりしています。
特に、親子の会話ではココロが通じ合うことがとても大切です。
ただ、大人同士の会話に慣れているお母さんお父さんにとって、子どもにココロが伝わるコミュニケーションとはどのようなものなのか、分からないという人もいるでしょう。
そこで、心理カウンセラーとして長年活動してきた私のノウハウを、子育てにも使ってみましょう。
カウンセラーはカウンセリングをする上で、クライアントと「ラポール」と呼ばれる信頼関係を形成することが必要不可欠です。
人は信頼出来ない相手に、自分の悩みを打ち明けようとは思わないもの。
当然の条件と言えるでしょう。
逆に、信頼関係があれば、何らかの誤解が起きてもお互いに相手を思いやり、軌道修正することが出来ます。
そのため、カウンセラーはクライアントと何気ない会話を続けながら、ラポールを形成するために、徐々にココロの距離を縮めていきます。
そのときに、意識しているのが、次の2ステップです。
子どもとラポールを形成するための2ステップ
STEP1 ペーシング
相手のペースに合わせて話をする
子どもの声のトーンやテンポ、呼吸に合わせて話すことです。
例えば、子どもが興奮しているならば、同じように興奮したり、何かを自慢しているのであれば大げさに驚いたりします。
このように子どもの調子に合わせた話し方、身振りをすると「自分の気持を分かってくれている」と感じさせることが出来ます。
ペーシングの一つで、子どものコトバを繰り返して話すことです。
「自分の話をきちんと聞いてくれた」と感じさせる効果があるので、あとに続くコトバを受け入れやすくしてくれます。
バックトラッキングには3種類あり、
「子どものコトバをそのまま言い返す方法」
「要約して言い返す方法」
「キーワードを使って言い返す方法」があります。
状況に応じて使い分けましょう。
ペーシングの一つで、鏡に映るように子どもの動きに合わせて話すことで、
子どもが手を叩いたら一緒に手を叩く、
子どもが悲しい顔をしたら同じように悲しい顔をするなど、
仕草や姿勢、コトバ遣いなどを合わせます。
そうすることにより、親子の一体感を無意識に感じさせてくれます。
STEP 2 リーディング
会話を自然とリードしていくこと
STEP 1のペーシングで子どもとペースが合ってきたのを感じたら、リーディングを行いましょう。
会話のリズムを変えてみて、それに子どもが合わせてくれれば成功です。
特に、子どもが興奮しているときは、声のトーンを低くして、ゆっくりとした調子で導いていきましょう。
子どもを安心させ、情緒を落ち着かせることが出来ます。
この2ステップは、いずれも子どもをよく観察しながら行いましょう。
また、表面的なテクニックだけでは、子どもにすぐ見抜かれてしまいます。
大切なのは、子どもと近づきたいと思う強い気持ちです。
「子どものことを理解したい!愛する気持ちを伝えたい!」と、強く思いながら使ってみてください。
- 子どものペースに合わせて話をする
- 会話を自然とリードしていく
- 子どもと近づきたいと強く思いながらテクニックを使う
次回は、子育ての不安を解消する魔法のコトバをお教えします!