教えて!先生116「長いお休みを持て余す」

ゴールデンウィークや夏休み・冬休み・春休みなど、長いお休みの間、お子さまとどのように過ごしますか?

始めのうちはあれこれ計画を立てて旅行したりおでかけしたりと楽しめますが、だんだんネタとお金が尽きてきます。

せっかくの長いお休み、何か特別なことをして子どもと楽しみたい!

そこで、3歳〜6歳のお子さまにオススメなのが「ごっこ遊び」です。
大人とする「ごっこ遊び」は、イメージ力・創造力・責任感を育む、とても良い遊びなのです。

今回はすぐに遊べる2つのごっこ遊びをご紹介します。
 

子どもを「スタッフ」に

子どもと一緒に行ったことがある場所の「スタッフ」を子どもが、「お客様」を大人が演じる「お仕事ごっこ」がオススメです。
 

子どもと行ったことがある場所の例
テーマパーク(遊園地)
ファーストフード
レストラン
ショッピングモール
スーパー 
病院 など

ポイントは、子どもが「スタッフ」の役割をすること。
子どもは仕事に対するイメージを膨らませ、それを再現しようと創造力を働かせます。

「テーマパークごっこ」を例に、遊び方をご紹介します。

計画を立てる

「本日の流れ」を子どもスタッフと一緒に作っておくと、スムーズに進みます。

  1. 入場しました
  2. アトラクションで遊びます
  3. おひるごはんを食べます
  4. ステージショーを見ます
  5. おみやげを買います
  6. そろそろ帰りましょう

このような計画表を大きめの紙に書いて貼り出しましょう。

小物の準備をする

次に、テーマパークごっこで使う小物を準備します。

  • 入場
    チケットに見立てた折り紙など
  • アトラクション
    クッション・バスタオル・椅子など
  • フードコート
    おもちゃ、本物の野菜や果物、お菓子(個包装のものやちらかりにくいもの)、飲み物(飲みきりサイズ)など
  • ステージショー
    好きな音楽・ダンスシーンが収録されているDVD・録画している子ども番組など、衣装(大きめの服、大きいビニール袋に穴を開けて被れるようにしたものなど)
  • おみやげやさん
    お金(おもちゃのお金または厚紙や段ボールなどを切ったもの)、おみやげ(ぬいぐるみ・シャツ・ハンカチ)、レジ袋など
  • 閉園と明日の準備
    閉園のアナウンス原稿、ほうき・掃除機・ゴミ袋など

これで準備完了です!
大人は「お客様」になって、子どもスタッフに任せましょう。
準備しながら、子どもの頭の中はイメージでいっぱいになっているはず。
一生懸命、お客様を楽しませようとがんばってくれます。

もし、お仕事のイメージがつかめていないようであれば、大人が「スタッフ」、子どもが「お客様」でも大丈夫です。
本日の流れにそって、思いっきり楽しみましょう♪

そして、もう1つのポイントが「閉園と明日の準備」です。

大人の視点からすると「後片付け」なのですが、
「明日の準備をお願いします」と言葉のマジックを使いましょう!
子どもスタッフは「閉園後のお仕事」として、責任をもってやり遂げてくれます。

お仕事ごっこは、周りで働く大人たちに目を向けるきっかけになります。
「テーマパークごっこ」の後にテーマパークに出かけると、子どもはどんな人がどんな働き方をしているか観察し始めるでしょう。
この観察が、社会性を育むきっかけになるのです。
 
テーマパークごっこ
 

子どもを「はかせ」に

子どもとできる「実験」は人気ですよね。
キットを購入するのも良いですが、
「おもしろ実験 子ども」「実験 家でできる」「実験 家 かんたん」などでインターネット検索をすると、おうちにあるものでできる実験がたくさん紹介されています。

ただ実験をするのではなく、1つスパイスを加えます。
親子で「はかせ」になりきって「はかせごっこ」にするのです。
◯◯はかせという名札(ガムテームでも)を付け、お互いを「◯◯はかせ」と呼び合いましょう。

準備

家の中に「実験室」を作ります。
テーブルに大きめの布(シーツでも)をかけ、実験テーブルを準備。
カーテンを閉めて部屋を暗くし、スタンドでスポットライトを作ると雰囲気が出ますよ。

手順

お互い「はかせ」ですから、親子は対等の立場です。
確かめ合うように進めましょう。

  1. 説明
    「今から◯◯の実験をします。使うものは◯◯と◯◯です。進め方は・・・」と、短めに全体の流れを説明します。
  2. 予想
    実験を始める前に「◯◯はかせはどういう結果になると思われますか?」と質問します。
    もし、予想が難しい場合は「◯◯と△△、どちらの結果になると思われますか?」と二択にしましょう。
    子どもの予想はすべて「すばらしい!」「おもしろいお考えですね!」などと受け止めます。
  3. 実験と結果
    実験を楽しみ、結果が出たら子どもはかせにインタビューします。
    「おもしろかった」と言った場合は「どんなところがおもしろかったですか?」と思考を促す質問をプラスしましょう。
    たとえ答えられなかったとしても、「思考すること」そのものが子どもにとって貴重な経験となります。

「実験」は子どもの好奇心をくすぐり、やる気を伸ばします。
なぜなら、普段は「触ってはダメ」とか「そんなことしたらダメ」と言われていることが、「実験室」では思う存分、試すことができるからです。

さらに、説明を聞くことや予想、結果の観察を通して、想像力・思考力・観察力などを身につけることができます。

子どもは大人扱いをされるととても喜びますよね。
「はかせごっこ」は、昆虫が好きなら「昆虫はかせ」として虫採りや、動物が好きなら「動物はかせ」として動物園をめぐるなど、色々な分野に応用できます。

また、お菓子づくりやお料理をしながら、子どもを「パティシエ」や「料理研究家」と大人扱いすると、「パティシエごっこ」や「料理番組ごっこ」として楽しめますよ。
 
はかせごっこ
 
ご紹介した「テーマパークごっこ」や「はかせごっこ」は、しっかりとした準備が必要です。
長いお休みの間にチャレンジすることをオススメします。

お金がかからない!楽しい!ためになる!
一石三鳥の「ごっこ遊び」

ぜひ、お休みの間に特別な思い出をつくってくださいね♪