子どものすごい記憶力を維持する方法として、
先週のブログで「フラッシュカード」をご紹介しました。
>>教えて!先生68「子どものすごい記憶力を維持する もう1つの方法」
今回は、家庭でフラッシュカードをうまく取り入れるためのコツをお伝えします。
脳の発達とフラッシュカード
子どもの脳の発達を理解した上でフラッシュカードに取り組むと、効果がさらに高まります。
ぜひ、わが子が今どんな時期なのかを踏まえて、活かしてください。
0歳~1歳
- 脳の発達
脳の神経細胞が爆発的に発達する時期。
視覚と聴覚に質の良い刺激をたっぷり受けることで脳が発達します。 - フラッシュカードのコツ
「見る力」がまだ十分ではないため、1秒に1枚程度のスピードで絵を見せながら言葉を聞かせます。
見せるスピードは他の年齢に比べると少しゆっくり。
2歳~4歳
- 脳の発達
語彙がぐんぐん育つ時期。
フラッシュカードで言葉のシャワーをたっぷり浴びせることで、実物が身近になくても、効果的に語彙を増やすことができます。 - フラッシュカードのコツ
1秒に2枚程度のスピードで、絵と文字を見せながら言葉を聞かせます。
言えそうな言葉は、マネをして言わせてみましょう。
速さは求めず、子どもが言いやすいスピードから始めるのがコツです。
5歳~6歳
- 脳の発達
使いこなせる語彙数が増える時期。
ボキャブラリーが豊かになることで、言葉による表現ができるようになり、抽象的な思考力や論理力を伸ばすことができます。 - フラッシュカードのコツ
1秒に2枚程度のスピードで、絵と文字を見せながら言葉を聞かせましょう。
子どもが言えそうな言葉はマネして言わせます。
さらに、絵と文字を見ながら、子どもに言わせます。
言わせるときは言いやすいスピードから始めましょう。
さらに、「りんご」の【絵】と「りんご」の【文字】を見せながら、「りんご」の【音】を言わせる。
子どもは理解できているのかな?と不安に思うことがあるかもしれません。
でも、フラッシュカードをしている子は、急に言葉を話し出したり、カードで見たものを実際に目にしたときに指さして教えてくれたり、「あ!」と表情が変わったりすることがあります。
子どもはちゃんと理解しています。
毎日少しずつでも構いませんので、ぜひ継続して取り組んでください。
見てくれない時の理由
子どもがフラッシュカードを見てくれない理由は、以下のことが考えられます。
- 一度にたくさん見せようとしている
- 無理やり見せようとしている
- 耳から情報を受け取っている
フラッシュカードは「もっと見たい」くらいでやめるのがポイントです。
短時間で手際よくしましょう。
また、無理やり見せようとしてる顔を鏡で見てみてください。
怖い顔をしていませんか?
「見なさい!」というお母さんの表情が怖いと、
お子さまには「フラッシュカード=怖い顔」とすり込まれてしまうかもしれません。
おうちで取り組むときは、好きなキャラクターのカードや家族の写真、興味のあるもの(例:のりもの)などでOKです。
決して無理強いしないでください。
また、視覚よりも聴覚から情報を取り入れるのが得意な子どもがいます。
そういった子どもは、フラッシュカードを見ていなくても、耳から情報を受け取っているので、心配しなくても大丈夫です。
フラッシュカードは遊びの一つだと考えてください。
子どもがどのような段階を踏んで知識を身につけているのかがわかれば、年齢に応じた「質のよい遊び=フラッシュカード」を親子で一緒に楽しむだけで、子どものすごい記憶力をいつまでも維持できるのです。
みんなでフラッシュカードを楽しみましょう。